【米国】GAFAMを含むETFを徹底分析!【インデックス】

2020年7月最終週はGAFAMの決算発表があり、それらのほとんどが良い結果に終わりました。これを受けてGAFAMをポジションとして保有したいと考えた方も多いのではないでしょうか。しかしGAFAMを個別に保有すれば、管理対象のポジションも増えますし個別に持てばリスクも伴います。そこで、GAFAMを個別銘柄として保有せずにETFとして保有することを検討します。

目次

GAFAMのパフォーマンスではAMZNがベスト

YTD(2020年)でも5-Y(過去5年間)でもAMZNがトップです。

GAFAMの株価チャート:YTD

2020年年初からのパフォーマンスは、Amazonがダントツのパフォーマンスで他を引き離しています。コロナ渦における高いEC需要が主要因で圧倒的な回復を見せました。

※2020/8/2時点のデータ

GAFAMの株価チャート:5Y

過去5年間でもやはりAmazonが最もパフォーマンスが高く、Microsoftが続きます。

2020年初来、過去5年間いずれもGAFAMの中でAmazonの株価上昇率は最高

日本で買えるGAFAMを含む代表的なETF

日本の証券会社で購入出来るETFで、GAFAMを含むを代表的なものは以下になります。

※他にもGAFAMを含むものはあります。

※2020/7/30確認時点のデータ

  • 経費率は若干の差はあるがどれも同程度
  • 純資産額はXLCのみ若干低いが他は大差なし
  • 構成銘柄はXLCのみ27と少なく少数銘柄に集中
  • 全体的に配当率は高め

各ETFの説明は以下の通りとなります。

  • QQQ
    • ファンド名称:Invesco QQQ Trust
    • ファンド概要:インベスコQQQトラスト・シリーズ1(Invesco QQQ Trust Series 1)は、米国籍のETF( 上場投資信託)。ナスダックに上場している時価総額が最大規模の非金融企業100社を含 むナスダック100指数に連動した投資成果を目指す。指数はコンピューターハードウエア ・ソフトウエア、通信、小売り・卸売り、貿易、バイオテクノロジーなどの主要業界の企業を反映。
  • VUG
    • ファンド名称:Vanguard Growth ETF
    • ファンド概要:バンガードグロースETFは、米国籍の上場投資信託。CRSP USラージキャップ・グロース・インデックスに連動する投資成果を目指す。全資産をインデックス構成銘柄に同比率で投資する。
  • VGT
    • ファンド名称:Vanguard Information Technology Index Fund ETF Shares
    • ファンド概要:バンガード情報技術ETF(Vanguard Information Technology ETF)は、米国籍のETF(上 場投資信託)。MSCI US Investable Market Information Technology紙数の構成銘柄のうち、あらゆる時価総額規模のテクノロジー株のパフォーマンスに連動する投資成果を目指す。米国を中心としてコンピューターやソフトウエア、インターネット企業に投資する。
  • VIG
    • ファンド名称:Vanguard Dividend Appreciation Index Fund ETF Shares
    • ファンド概要:バンガード米国増配株式ETF(Vanguard Dividend Appreciation ETF)は、米国籍のETF (上場投資信託)。ナスダック米国ディビデンド・アチーバーズ・セレクト指数に連動する投資成果を目的とする。米国の中型・大型株を保有。過去10年間連続増配の米国の普通株(REITを除く)への投資に注力する。時価総額ベースで保有銘柄のウエートを算定。
  • XLC
    • ファンド名称:Communication Services Select Sector SPDR Fund
    • ファンド概要:Communication Services Select Sector SPDR Funは、米国で設立された取引所上場ファンドです。通信サービス選択セクター指数を追跡します。この基金は、多様な通信サービス、無線通信サービス、メディア、エンターテインメント、インタラクティブメディア&サービスなどの業界の企業に投資します。
  • VOO
    • ファンド名称:Vanguard S&P 500 ETF
    • ファンド概要:バンガードS&P 500 ETF(Vanguard S&P 500 ETF)は、米国籍のETF(上場投資信託)。S&P500種指数のパフォーマンスに連動する投資成果を目指す。主に米国の大型株を保有。S&P500種指数の全構成銘柄に投資し、四半期ごとに時価総額加重平均を用いて保有銘柄のウエートを算定し、リバランスする。

セクター比率

各ETFのセクター構成比率は以下の通りです。

※2020/7/30確認時点のデータ

  • 全セクターを比較的バランス良く含むのはQQQ、VUG、VIG、VOO
  • VGTは情報技術、XLCは電気通信サービスに特化
  • VIGは成長分野の情報技術セクターの構成比率が小さい

構成銘柄

各ETFを構成する上位10銘柄は以下の通りです。構成銘柄データは全て2020/7/30確認時点のデータです。

QQQ

Top 10 Holdings (54.48% of Total Assets)

NameSymbol% Assets
Apple IncAAPL12.03%
Microsoft CorpMSFT11.74%
Amazon.com IncAMZN10.47%
Facebook Inc AFB4.15%
Alphabet Inc AGOOGL3.71%
Alphabet Inc Class CGOOG3.62%
Intel CorpINTC2.46%
NVIDIA CorpNVDA2.27%
Adobe IncADBE2.04%
PayPal Holdings IncPYPL1.99%

VUG

Top 10 Holdings (42.56% of Total Assets)

NameSymbol% Assets
Microsoft CorpMSFT9.66%
Apple IncAAPL8.79%
Amazon.com IncAMZN7.11%
Facebook Inc AFB3.74%
Alphabet Inc AGOOGL2.97%
Alphabet Inc Class CGOOG2.89%
Visa Inc Class AV2.23%
Mastercard Inc AMA1.87%
The Home Depot IncHD1.87%
NVIDIA CorpNVDA1.43%

VGT

Top 10 Holdings (58.73% of Total Assets)

NameSymbol% Assets
Apple IncAAPL18.20%
Microsoft CorpMSFT17.32%
Visa Inc Class AV4.07%
Intel CorpINTC3.52%
Mastercard Inc AMA3.52%
NVIDIA CorpNVDA2.82%
Cisco Systems IncCSCO2.65%
Adobe IncADBE2.44%
PayPal Holdings IncPYPL2.26%
Salesforce.com IncCRM1.93%

VIG

Top 10 Holdings (35.34% of Total Assets)

NameSymbol% Assets
Walmart IncWMT4.36%
Microsoft CorpMSFT4.28%
Johnson & JohnsonJNJ4.19%
Visa Inc Class AV3.90%
UnitedHealth Group IncUNH3.79%
Procter & Gamble CoPG3.75%
The Home Depot IncHD3.55%
The Walt Disney CoDIS2.77%
PepsiCo IncPEP2.39%
Comcast Corp Class ACMCSA2.36%

XLC

Top 10 Holdings (77.38% of Total Assets)

NameSymbol% Assets
Facebook Inc AFB21.56%
Alphabet Inc AGOOGL11.44%
Alphabet Inc Class CGOOG11.12%
T-Mobile US IncTMUS6.48%
Netflix IncNFLX4.79%
Activision Blizzard IncATVI4.66%
AT&T IncT4.37%
Comcast Corp Class ACMCSA4.35%
Electronic Arts IncEA4.31%
Charter Communications Inc ACHTR4.30%

VOO

Top 10 Holdings (25.59% of Total Assets)

NameSymbol% Assets
Microsoft CorpMSFT5.50%
Apple IncAAPL5.22%
Amazon.com IncAMZN4.00%
Facebook Inc AFB2.13%
Alphabet Inc AGOOGL1.69%
Alphabet Inc Class CGOOG1.68%
Johnson & JohnsonJNJ1.54%
Berkshire Hathaway Inc Class BBRK.B1.39%
Visa Inc Class AV1.30%
Procter & Gamble CoPG1.14%

GAFAM構成比率

各ETFのGAFAM構成比率は以下の通りです。

※2020/7/30確認時点のデータ

  • GAFAMが35%以上含まれるのはQQQ、VUG、XLC
  • GAFAMをバランスよく構成するのはQQQ、VUG、VOO
  • GAFAMを35%以上含み、バランス良く構成されるのはQQQとVUG
  • VGT、VUG、XLCはGAFAMのうち一部の銘柄のみを含む

パフォーマンス比較

各ETFの株価上昇率:YTD

QQQがトップで22.82%の株価上昇率を示しています。VUTとVGTが二番手のパフォーマンスを示します。

※2020年1月年初から7/31までの株価チャート

各ETFの株価上昇率:5Y

2020/7/30から遡って過去5年間では、VGTが最も高い株価上昇率を示します。

トータルパフォーマンス

各ETFのトータルパフォーマンス(株価上昇率+配当利回り)

※1年以上のケースは年利に換算

  • 比較的全期間に渡ってパフォーマンスが高いのは、QQQ、VUG、VGT
  • 3年、5年で最もパフォーマンスが高いのはVGT
  • コロナ後の回復が著しい情報技術セクター構成比率が低いVIGは唯一YTDが-0.36%とマイナス

GAFAMのトータルパフォーマンス(株価上昇率+配当利回り)

※1年以上のケースは年利に換算

過去5年間のGAFAMの平均を超えているのは、AMZN、MSFT、AAPLのみ

各ETFのパフォーマンスをGAFAM平均と比較してみましょう。

※1年以上のケースは年利に換算

  • GAFAM平均のパフォーマンスが全てのETFを優先(2020/5/30-2020/7/30の3ヶ月を除く)
  • QQQ、VUG、VGTはGAFAM平均と差はあるが近いパフォーマンス

まとめ

最後に全ての結果を表でまとめて終わりたいと思います。

どれも一長一短ですので、一概にどれがベストと断じることは出来ませんが、GAFAM保有率を高めたいということであれば、個人的には比較的QQQがバランス良いと感じます。理由は以下です。

  • GAFAM構成比率が最も高く、かつ全てのGAFAMを含む
  • 15年、YTDとどの期間でも比較的高いトータルパフォーマンス
  • 経費率は若干高いが、経費率を上回るパフォーマンス実績
  • ほぼ全セクターでバランス良く構成しており、将来的なセクター循環も考慮
  • 純資産額は115.23Bと十分
  • ファンド設立から20年と十分な期間
  • 銘柄数は100とそれなりに分散

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